やさしいヨガ哲学:身言葉について

身言葉に腹が立つ・むかつく・キレる

現代では腹が立つことを「キレる」と表現します。身体性(ボディセンス)の変容とともに「腹が立つ」「むかつく」「キレる」とその表現が変化してきました。

私たちの使う言葉の変化は、身体性の変化を表す鏡とも言えます。

怒りを腹におさめられない、感情のコントロールが上手にできない人(こども)が増えていることを表しているのではないでしょうか?

 

身言葉とは

日本には素晴らしい言語表現、文化や知恵があります。

日本語の持つ響き、はたらきの中に「身言葉(みことば)」といって、身体部位をつかって、あらわす別の能力や意識、はたらきをあらわす言語風習があります。

「腹が立つ」「目頭が熱くなる」「腰が重い」「足をあらう」など、言葉のままの現象ではない、別の意味をもつ表現のことを言います。

さまざまな身言葉があるということは、人の意識や能力が「身体」に備わる、または由来する能力だという考えがあったからではないでしょうか?

 

身体の知恵を取り戻すことが社会問題を解消する鍵に

一方で、子どもを取り巻く環境においては、青少年の社会問題、事件や事故などが増え、安心して子育てをすることが難しくなっているのが現状です。

不安ばかりが募り、情報に左右されてしまうのではなく、皆が自分らしく子育てを行える社会を実現するために、私はベビーヨガを伝えています。

身体性が変容しているのは、子どもだけではありません。子どもも、その親もまた、身体および心(精神)のセルフコントロールができるようにしていかなくてはなりません。

自分の体や心に意識をむけ、内観力を高めることで「こころ・からだ・いのち」についての根源的な理解、その大切さを感じる力を養います。

 

身体の声・気づきの洗練

身体の感覚に注意を向けることは、とても大切です。

時には頭で考えるより、身体の声を聞いてみることが役に立ちます;。

多くの感覚を経験することで、私たちは自分に対する気づきを洗練させることができます。さまざまな情報があふれる現代において、子育てにおいても自分の感覚よりも、知識や情報を頼りにさまざまな選択をしていることと思います。

しかし、私たち自身も、生まれたばかりの赤ちゃん、子どもたちもまた、身体も心もひとりひとり違っているし、それぞれの人が触られて心地よさを感じるレベルもさまざまです。

 

ボディセンス=身体に備わる意識や能力を高めることが自身の能力をひらく鍵に

私が考案したすべてのヨガプログラムは、身体に備わる意識や能力、知恵、感覚、つまり「ボディセンス」を磨く秘訣が詰まっています。

身言葉に表されているように、ボディセンスを磨くことこそが、その人らしい魅力や能力を引き出し、自分が真に望む生き方を実現するために、もっとも効果的でシンプルな方法なのです。

 


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著者:高橋由紀 Yuki Takahashi

株式会社ベビーヨガアソシエイトCEO・一般社団法人ボディセンス・インスティテュート代表理事。
1995年、自身の体質改善のためヨガを始め、病を克服。ヨガ指導歴20年以上。3児の母。日本におけるベビーヨガの第一人者として活躍。

現在は、Baby Yoga®、骨盤調整ヨガ®、RODY YOGA®などを始めとする赤ちゃんからシニアまでの各種ヨガプログラムの指導者育成を行う。2008年より現在までに、海外を含む日本全国に1,000人以上のヨガ指導者を育成。大学や研究機関との研究活動のほか、全国での講演活動、書籍やDVDの出版、メディア出演など多数。

 

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